カトリーヌ・ドヌーヴ、グレース・ジョーンズ、ブリジット・ニールセン、モニカ・ベルッチ、クラウディア・シファー、ケイト・モス ・・・。 
              蒼々たる顔ぶれのモデル達を写し出し、ファッション誌の一時代を築いた写真家、ヘルムト・ニュートン(1920~2004年)。  
               
              暴力的な演出やヌードが多く、ボンデージ、肉感的なシーン、斬新な構図などは当時のファッション誌には過激すぎ、ショッキングでもありました。そのスタイルは「すこぶる悪魔的で挑発的」。エロティシズムに溢れ、しかし同時に、媚びるところのないドライな空気感とユーモアを漂わせる作品でモード界を牽引しました。 
              ニュートンはユダヤ系ドイツ人の父とアメリカ人の母を持ち、ベルリン生まれ、国籍はオーストラリアという写真家です。 
                早くから写真に興味を持ち、1936年にはドイツ初の女性モード写真家・イヴァに弟子入りします。1938年、ナチス・ドイツを逃れオーストラリアへ移住、第二次世界大戦時はオーストラリア軍で兵站部に就きます。その後、オーストラリア人女優のジューン・ブリュネル(後にアリス・スプリングス名で写真家となる)と結婚しました。1961年、パリに移住。意欲的に活動を繰り広げ、ヴォーグ誌、マリー・クレール誌、プレイボーイ誌等々で大活躍しました。 
              本展では、美しく妖艶でセンセーショナルな作品200点以上を紹介。そのほとんどがオリジナルプリント、ニュートン本人によるヴィンテージプリントやポラロイド、当時のプレス、と貴重なものばかりです。レトロでいて今なお新しい、60~70年代ファッションにも注目です。 
                 
               
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                Yves Saint Laurent, French Vogue, Rue 
                Aubriot, Paris 
                1975 
                © Helmut Newton Estate 
                           
                 
                
              Catherine Deneuve, Esquire, Paris 
              1976 
              © Helmut Newton Estate 
               
 
           
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